Install-Software "Graphviz"

Windows上にネットワーク図描画ソフトウェア"Graphviz"をインストール。

目次

はじめに

パッケージ管理システム「WinGet 」を用いて、Windows上にネットワーク図描画ツール「Graphviz 」をインストールする。

前提条件

インストール

パッケージ管理ツール「WinGet 」を用いたGraphviz のインストール方法を示す。

PowerShellを管理者権限で起動する:

  1. START MENUpwshと入力
  2. 「管理者として実行」をクリック

最新バージョンの確認:

winget search --id Graphviz.Graphviz -e
Name     Id                Version Source
------------------------------------------
Graphviz Graphviz.Graphviz 12.2.1  winget

Graphviz のインストール。確認したIDソースを以下のように指定する:

winget install --id Graphviz.Graphviz --source winget -e

システム環境変数に以下のパスを通す。

"C:\Program Files\Graphviz\bin"

検証。PowerShellをいったん閉じ、管理者権限で再起動する。 以下のコマンドでシステム環境変数にパスがとおっていることを確認する:

検証

PowerShellをいったん閉じ、管理者権限で再起動する。 以下のコマンドでインストールを検証する。

dot -V

出力

dot - graphviz version 12.2.1 (20241206.2353)

続いて、以下のコマンドでプラグインを設定する(利用可能なプラグイン情報を$prefix/lib/graphviz/configに書き込む)。

dot -c

インストール完了。以降はユーザ権限のPowerShell上でdotコマンドが使用できる。

サンプルコード

基本的なグラフ(ネットワーク図)を生成して視覚化してみる。

1. DOTファイルの作成

最初に、DOT形式のテキストファイル「a.dot」を作成する。

digraph sample {
    // Global node styling: circular shape with a light blue fill
    node [style=filled, fillcolor=lightblue, fontname="Helvetica"];

    // Define nodes and their connections
    A -> B;
    A -> C;
    B -> D;
    C -> D;
    D -> E;
    C -> F;
    E -> F;
    F -> A;
    
    // Additional cross connections for more complexity
    B -> E;
    E -> A;
}

このファイルは基本的な有向グラフを定義したものだ。Graphviz によるノード(グラフの要素)レイアウトの自動計算を体感してもらうために、頭の中だけでは想像しにくい、少し複雑な関係性にした。

2. dotコマンドを用いたグラフの生成

次に、dotコマンドでグラフを生成する。ユーザ権限でPowerShellを開き、以下を実行:

dot -Tpng -O a.dot

このコマンドはa.dotを入力として、PNG形式の画像ファイル(a.dot.png)を生成する。

3. 生成されたグラフの確認

実行後、生成されたa.dot.pngファイルを開いてグラフが正しく描画されていることを確認する。

図:生成されたグラフ(ネットワーク図)

Graphviz がノード(丸で囲まれたグラフの要素)の配置を自動的に計算してくれている点に注意する。

用語

グラフ(ネットワーク図)

グラフとはここでは「囲み」を「矢印」や「」でつないだ関係図のことをいう。いわゆるチャート(棒グラフや折れ線グラフなど)とは区別する。

Graphviz

オープンソースのグラフ可視化ソフトウェア。テキスト形式の記述(DOT言語)に基づき、ネットワーク図などのグラフ構造を画像として自動生成する。Graphviz の大きな特徴として、ノード(グラフの要素)の配置を自動的に計算してレイアウトしてくれる点が挙げられる。